meta リード獲得 広告

Metaリード獲得広告の成果とは?特徴や設定ポイントも解説

2024/09/06 WEB広告

日本人のスマートフォン利用率は97.1%。今やモバイル機器は、公私ともに手放せない存在です。
しかし、ビジネス上では、Webサイトの読み込みが遅くフォーム入力に時間がかかるため、ターゲット層が途中で離脱しやすいことが課題でした。

Metaリード獲得広告はそんな課題を解決し、効率的なリード獲得や成約も期待できます。
今回はそんなMetaリード獲得広告の特徴や成果・設定のポイントについて解説していきます。

Metaリード獲得広告は、リード獲得のソリューションとしては比較的新しい技術になります。
B2Bのリード獲得単価は高騰しているので、新しい方法をすぐさまテストして、競合企業に差をつけましょう。

Metaリード獲得広告とは

Metaリード獲得広告とは、Meta Platforms, Inc.(以下、Meta社)のツールを用いて自社の見込み顧客に関する情報を得ることです。

2021年にFacebook, Inc.がMeta社に名称変更して以降、Metaリード獲得広告と呼ばれています。
Meta社の運用するFacebookのユーザー数は約29億人、Instagramは約20億人と非常に多く、上手に活用すれば費用対効果は大きいでしょう。

日本において、日常シーンでFaceBookを利用するユーザーは中年層が多いですが、ビジネスシーンにおいて、利用方法は海外におけるLinkedInにちかく、幅広い年齢層のビジネスマンがコミュニケーションのために利用しています。

リード獲得広告の目的

リード獲得広告の目的は、大きく分けて3つあります。

  1. 新規顧客の開拓
  2. 売上の拡大
  3. 営業活動の効率化

BtoBや単価の高い商材を扱う業種では、そもそもターゲットの顧客数が少ないため、見込み顧客のリード獲得が不可欠です。

配信媒体の種類

Meta社の提供する配信媒体の種類は、次の4つです。

  1. Facebook
  2. Instagram
  3. Messenger
  4. Audience Network

自社の業種や顧客ニーズに合わせて配信媒体を選択しましょう。

基本的には、どの配信面にも配信する設定で良いです。

Metaリード獲得広告の特徴

Metaリード獲得広告の特徴は、主に2つ。

ランディングページ(LP)は不要

Meta広告では、LPは不要。
広告をクリックすればフォーム画面に移行し、直接入力ができます。

商材やサービスごとに制作するLPは、単に制作フィーだけでなく、維持費や時間などのコストがかかります。
その割に、ユーザー直帰率が高いのが課題です。

内容にもよりますが、一般的にLPの制作期間は約1ヶ月程度、制作費用の相場は10~60万円です。
リード獲得広告を活用すれば、これらの広告コストを削減できます。

フォーム入力の手間を軽減

フォーム入力の手間を軽減できるのも特徴です。

Meta広告では事前に質問を定型化すると、フォームにプロフィール情報が自動的に反映されます。
ユーザー側もフォームに最初から入力する手間を省けるため、70~80%といわれる入力中の離脱率を低減できるでしょう。

ユーザー目線でも、気になるセミナーやダウンロード資料の広告をInstagramで見た場合に、パッと入力してくれるのは便利すぎです…!

Metaリード獲得広告で得られる3つの成果とは?

Metaリード獲得広告で得られる成果は、主に3つあります。

CRMとの連携によるリードの管理

リード獲得情報を自社の顧客管理ツール(CRM)と連携できるのも、Meta広告で得られる成果のひとつです。

Microsoft Dynamics 365やSalesforce、HubSpot、Zoho CRMなどのCRMと連携し、リード獲得ユーザーを管理可能。
自社ユーザーの嗜好やニーズの分析に活用できます。

また、リード獲得ユーザーに対し、セミナーや自社商材の情報・メルマガなどを継続的に配信すれば、将来的な見込み顧客の成約率も向上するでしょう。

ユーザーの行動履歴の活用

Meta広告は、ユーザーの行動履歴も活用できます。

特に広告効果が想定以下だった場合は原因を追究し、改善しなければなりません。
ユーザーの行動履歴は、「インスタントフォームを開くに至らなかった」「フォーム画面までは進んだが、入力・送信されなかった」などの情報を取得できます。

Meta広告のユーザー行動履歴の振り返り期間は、90日間です。
定期的にチェックすれば、広告文・クリエイティブの改善や質問項目の変更などの足がかりになるでしょう。

コンバージョン率の向上

コンバージョン率の向上も、Meta広告で得られる成果のひとつです。
広告をクリックするだけでフォームに遷移し、基本情報が自動的に入力画面に反映されるため、ユーザーの入力する負担を軽減できます。

実際、Meta広告でコンバージョン率が2倍近くまで向上し、獲得単価(CPA)の50%削減につながったケースもあるようです。
モバイル機器はPCの両手入力より時間がかかるため、入力項目が多いと離脱率も高くなります。

プロフィール情報をそのまま反映できるMetaリード獲得広告を上手に活用すれば、仕事や家事のスキマ時間にクリックしたユーザーを取り込むこともできるでしょう。

Metaリード獲得広告の設定方法

Metaリード獲得広告の設定方法は、Meta広告マネージャまたはMeta Business Suiteから設定できます。

Meta広告マネージャ

Meta広告マネージャでは、広告の作成だけでなく、掲載場所・時期の管理やマーケティングの目標に関するトラッキングなども設定できて便利です。

設定方法は、以下の通りです。

  1. 「広告マネージャ」を開く
  2. 「新しいキャンペーンを作成」→「リード」→「次へ」→の順にクリックする
  3. オーディエンス・配置・広告・フォーマットなどを設定し、準備ができたら「公開する」を選択する

詳細は、Meta社の広告マネージャを参照してください。

Meta Business Suite

Meta Business Suiteでは、メニュー表示のカスタマイズやアクセス権限も設定できます。

設定方法は、以下の通りです。

  1. 設定画面でメニュー「すべてのツール」→「インスタントフォーム」→ 「フォームの作成」の順にクリックする
  2. 「新しいフォーム」または「既存のフォームを複製」を選択し、「次へ」をクリックする
  3. 「フォーム名」ボックスに入力し、「フォームタイム」ボックスでインスタントフォームのタイプを選択する
  4. イントロセクションを追加する場合は、「イントロ」をクリックする
  5. 「質問」をクリックしてユーザーに回答してほしい質問を入力し、質問を追加する場合は「+質問を追加」をクリックする
  6. 必要に応じて「カテゴリを追加」「プライバシー」→「カスタム免責事項の追加」をクリックする
  7. 「完了」→「公開」→「広告を作成」→「宣伝する」の順でクリックする

詳細は、Metaビジネスヘルプセンターの該当ページを参照してください。

Metaリード獲得広告の設定のポイント

Metaリード獲得広告を設定する際のポイントは、大きく分けて4つあります。

フォームの質問項目を絞る

1つ目の設定ポイントとして、フォームの質問項目は絞りましょう
ユーザーの途中離脱を回避するには、「定型の質問」にプロフィールの登録情報を活用するのが最も効果的です。

さまざまな情報を得ようと質問項目を多くすると、手入力の手間が増えて離脱率が高まるため、注意しましょう。

逆に、CPAとCVRが悪くなりますが、質問内容を多くすることでフィルタリングし、リードの温度感を担保することもできます。
リアルセミナーなど、事前に参加人数などを把握したい場合は、こうした方法もアリです。

ターゲットを選定する

ターゲットを選定するのも、Metaリード獲得広告を設定する際の重要なポイントです。
自社商材に適したターゲットを明確化すれば、自社の強みを活かせる市場セグメントにアプローチできます。

競合他社との差別化や市場での成長性を見込むためも、ターゲティングは不可欠です。
媒体配信がSNSの場合は、的確なターゲティングで「バズる」と、市場への波及的効果も期待できます。

Meta広告でのターゲティングの方法は、次の3つです。

  1. コアオーディエンス(趣味・関心などを含むユーザーのプロフィール情報)
  2. カスタムオーディエンス(Webサイトへの移行など自社と接点を持つユーザー)
  3. 類似オーディエンス(既存顧客と似た特性を持つユーザー)
  4. ブロード配信(ノンターゲティング)

最初は、対象範囲の広いコアオーディエンスがおすすめです。
複数項目の選択やor・and・除外条件の掛け合わせなど、検索機能をうまく使いましょう。

カスタムオーディエンスは、専用タグのピクセルを埋め込めば特定のWebサイトを訪れたかどうかなどの詳しい行動も検索でき、自社商材の購買につなげたい場合に効果があります。

新規顧客を開拓する場合は、既存顧客や見込み顧客と共通点のあるユーザーをターゲティングできる類似オーディエンスを選択するとよいでしょう。
1~10%の10段階で共通点を設定でき、低い数値を設定すると類似度のより高いユーザーを検出できます。

基本的には、コアオーディエンスの広告セットを並行して回すカタチになるかと思います。
ある程度(ex. 月間100件など)コンバージョンが取れてきたら、類似オーディエンスなどを利用していくのが定石になります。

イントロにメリットを盛り込む

3つ目の設定ポイントは、イントロにメリットを盛り込むことです。
Meta広告はWebサイトに遷移しないため、どうしても事前にユーザーに与えられる情報量が少なくなります。

イントロの設定は任意ですが、フォームタイプ「リッチクリエイティブ」がおすすめです。
ユーザーの関心や信頼を得るためにも、自社商材の説明やノウハウ特典・ドキュメント資料など、イントロでフォーム送信のメリットやインセンティブの詳細を伝えましょう。

リード獲得後のアクションを想定する

リード獲得後のアクションを設定するのも、大事なポイントです。
せっかくリードを獲得しても、最終的に商材の購買につながらなければ意味がありません。

広告効果が思わしくなかった場合は、獲得リード情報を詳細に分析し、次の広告に活かす必要があります。
電話でのヒアリングやコンテンツ・セミナーに関する情報配信など、見込み顧客へのアクションは今後の成約を大きく左右するでしょう。

Meta広告のリード獲得後にどうフォローするのか、具体的なアクションを打ち出すことが重要です。

Metaリード獲得広告の注意点

活用次第で大きな成果を得られるMeta広告ですが、2つの注意点があります。
事前に正しく認識し、広告活動を効率的に進めましょう。

スマートフォンに限定される

2024年8月時点でのMetaリード獲得広告のデバイスはスマートフォン限定で、PC主体で運用する企業のユーザーは獲得できません。

今後の対応については未発表ですので、Meta社の動向に関する最新情報を常に把握しておくとよいでしょう。
PC主体の商材について広告の配信を必要とする企業の場合は、そもそもMetaリード獲得広告が妥当かどうかの再検討も必要です。

メリットが伝わりづらい

Metaリード獲得広告は、クリックすると入力画面にそのまま移行します。
LPにくらべて、自社商材の魅力や特徴・フォーム入力のメリットがユーザーに伝わりづらい…。

画面もPCより小さいため、クリエイティブで商材やフォーム入力のメリットを明確に伝え、ユーザーが安心して送信できるよう配慮しましょう。

まとめ

フォームまで到達しやすいのがメリットなMetaリード獲得広告。
とはいえ、フォーム送信までのコンテンツ量が担保できない分、クリエイティブ勝負となってしまいがちな側面もあります。

またMetaリード獲得広告は、上手に活用すれば確実に獲得数を増やせますが、獲得されたリードは見込み顧客に過ぎません。
ビジネス本来の目的である商材の売上や成約の増大、顧客の開拓や拡大を実現するには、獲得リード情報の活用法にかかっています。

マーケティングには、ウルトラCは基本的に存在しません。
Metaリード獲得広告もふくめて、戦術をコツコツと検証していく必要があるのです。