Google広告における「クリック数の最大化」とは?設定方法・メリデメ・注意点まで徹底解説!

2025/01/18 WEB広告

Google広告の運用を始めたばかりの時は、ユーザーを集めることも大切です。
もちろん広告運用は、「商品の購入」「自社ブランドの認知度向上」などがゴールであるものの、そのためにはある程度ユーザーの集客も必要です。

ユーザーがいなければ認知度を上げることも、商品の購入数を増やすこともできないでしょう。
そこで検討して欲しいのが、Google広告の自動入札機能である「クリック数の最大化」です。

クリック数の最大化はサイトへの訪問者数を増やし、コンバージョンへつながる足掛かりともなる機能です。
設定自体もカンタンで、これから本格的にGoogle広告を運用していきたいと考えている場合にもオススメです。

本記事ではGoogleの「クリック数の最大化」機能の概要・メリット・デメリットについて解説します。
記事後半からはクリック数の最大化の設定方法・注意点・効果的な使い方も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

クリック数の最大化とは?

「クリック数の最大化」とは、予算内で広告のクリック数が最大となるように入札単価を調整する自動入札機能です。
キャンペーン単位で設定することができ、「広告のクリック数を増やしたい」「サイトの流入者数を増やしたい」ときなどに便利な機能となります。

また上限のクリック単価も調整することが可能で、広告コストが想定外になることもありません。
とくに広告運用を始めたばかりのアカウントや、データを集めたいときにも便利です。

なお参考までですが、Yahoo!広告でもクリック数の最大化を使用することができます。
基本的に機能はGoogleの「クリック数の最大化」と同じですが、Yahoo!広告の場合は自動入札機能ではなく「自動入札タイプ」と名称が異なります。

自動入札機能とは?

Google広告の「自動入札機能」とは、Googleが入札単価を自動で調整してくれる機能です。
特定のビジネス目標を達成するために広告の入札単価を自動で調整してくれる機能で、手動で入札単価を設定する手間が省けます。

コンバージョン数の最大化との違い

コンバージョン数の最大化とは、予算内で最大限のコンバージョン数を得られるように自動入札する機能です。
つまり商品の売上や会員登録、お問い合わせや申し込みが最大となるようにしてくれる機能となります。

一方クリック数の最大化は、予算内で最大限のクリック数を獲得できるようにする機能なので、文言は似ているものの用途はまったく異なるものです。

関連記事:Google広告における「コンバージョン数の最大化」とは?設定方法・メリデメ・注意点まで!

なお、Google広告の自動入札機能は「クリック数の最大化」の他に6種類あります。
下記をご覧ください。

自動入札機能 内容
目標コンバージョン単価 指定したコンバージョン単価(CPA)以下で、コンバージョン数を最大化するよう入札単価を調整
目標費用対効果 指定した目標費用対効果を目指して入札単価を調整
コンバージョン値の最大化 予算内でコンバージョン値が最大となるよう入札単価を調整
コンバージョン数の最大化 予算内でコンバージョン数が最大となるよう入札単価を調整
目標インプレッションシェア 設定された広告の掲載場所とその場所に表示される割合を目標として入札単価を調整
視認範囲のインプレッション単価(GDNのみ) 視認される可能性が高い場所に広告が表示されるよう入札単価を調整

今回は「クリック数の最大化」を中心に紹介していますが、他にも便利な自動入札機能はあるので、目的に応じて検討してみましょう。

クリック数の最大化の設定方法

ここからはクリック数の最大化を設定する方法について解説します。
まずはGoogle広告にログインいただき、後の流れは下記のとおりです。

  1. アカウント左側にある「キャンペーン設定を開く」を選択
  2. 「単価設定」→「入札戦略を変更」の順番で選択
  3. 「クリック数の最大化」を選択
  4. 「上限クリック単価による入札の上限を設定」から希望の上限額を選択
  5. 「保存」を選択して完了

設定自体は非常にカンタンですが、もし設定するメリットとデメリットを知った上で検討したい場合は、次章を参考にしてください。

クリック数の最大化を設定するメリット

ここからはクリック数の最大化を設定するメリットとデメリットについて見ていきましょう!

サイト流入を増やせる

クリック数の最大化を利用することで、設定した予算内で多くのクリック数を獲得することができます。
つまりサイトの訪問者数が増え、サイト流入が増えることになります。

もちろん広告を配信する目的は「コンバージョン」や「認知度」を高めていくことですが、十分なサイト流入がなければコンバージョンも高まらないでしょう。

そのためコンバージョンへつなげる足掛かりとしてのメリットもあります。

上限金額のクリックを設定できる

1クリックあたりの上限金額を設定することができるのもメリットです。
自動入札を利用すると、想定していないほど入札単価が高くなる可能性があります。

しかし上限クリックを設定することができるため、予想を超えた単価で入札されることはありません。

一つ注意なのが、あまりにも低い金額を上限にしないことです。
業界・商材にもよりますが、上限金額を低く設定し過ぎてしまうと、クリック数がまったく伸びない可能性があるためです。

データを集めやすい

クリック数の最大化を利用することで、シンプルにクリック数を増やすことができます。
そのため今後の広告運用の改善点となるデータも集めやすく、特に広告運用を始めたばかりのアカウントにとってメリットと言えるでしょう。

工数を減らすことができる

繰り返しになりますが、クリック数の最大化は「自動入札」機能です。
Googleの機械学習アルゴリズムを利用してデータ解析を行い、自動で最適な入札を行います。

そのため手動で入札の調整を行う必要がなくなるため、その時間を本業や別の広告運用施策に回すことが可能です。

クリック数の最大化を設定するデメリット

ここまでのメリットを聞くと「自動でクリック数を増やせて工数を減らせるなんて最高!」と思うかもしれません。
ただしデメリットもあるため、下記の内容も参考にしていただき設定するかをご検討ください。

学習期間がかかる

自動入札機能全般に言えるものですが、設定してから学習期間が必要です。
クリック数の最大化は設定してから「1〜2週間」程度が目安で、この期間内でGoogleが効率よくクリック数を増やすように機械学習を行います。

また、場合によりますが機械学習の間は成果が安定しづらく、悪化する可能性も否めません。
ただし機械学習を行っている最中なので、設定を変更せずに見守っておく必要があります。

そのため成果をスピーディに出したい場合は、手動で単価を調整して運用していく方が良いでしょう。

キーワードごとに入札単価を設定できない

クリック数の最大化は「キャンペーン」単位で最適化を行うため、キーワードごとに設定をすることはできません。

もし特定のキーワードでサイト訪問者を増やしていきたいのであれば、個別で入札単価調整をする必要があります。

コンバージョンの最適化はできない

クリック数の最大化は、あくまでクリック数を最適化することです。
つまりコンバージョンしやすそうなユーザー・時間帯を学習して広告配信される機能ではありません。

そのためコンバージョンが目的であったとしても、コンバージョン数(率)の最適化には向いていません。
もしコンバージョンを高めることが早急な課題であれば、「コンバージョン数の最大化」などの自動入札機能を利用するのがオススメです。

クリック数の最大化を設定するときの注意点

最大の注意点は、コンバージョン数を高める設定ではないということです。
あくまで広告のクリック数を予算内で最大化する機能となるため、売上・問い合わせなどのコンバージョンを高めたい場合には不向きです。

もちろんコンバージョンがまったく獲得できないということではありませんが、コンバージョンに合わせて最適化されていないということをご理解ください。

またデメリットとしてもお伝えしましたが、設定してから1〜2週間程度の学習期間がかかります。
学習期間中はクリック数が悪くなる可能性もありますが、変に設定を変えずに見守っておくようにしましょう。

クリック数の最大化を利用するのが向いているシーン

最後にクリック数の最大化を利用するのが向いているシーンについて解説します。

サイトに人を集めたい時

まずシンプルに、サイトへの訪問者数を増やしたいときに向いています。

ニッチな領域でキーワードが限定的な時

とくにBtoB商材のようなターゲット層がニッチな時にも「クリック数の最大化」はオススメです。
そもそも市場規模が少ないため検索数も限られるので、潜在的なユーザーにアプローチする際にクリック数の最大化は相性が良い機能となります。

広告運用の初期段階

これから広告運用を本格的に始める場合、そもそも商品のニーズがあるのかわからなかったり、どのキーワードが効果的なのかわからないケースもあるでしょう。

そのような時にクリック数の最大化を利用することで、決まった予算内でデータの収集をすることができます。

またコンバージョンを高めるための取っ掛かりとして、ユーザー数を増やしたい時にもオススメです。

まとめ

今回はGoogle広告の自動入札機能である「クリック数の最大化」について解説しました。
最後にまとめておきます。

クリック数の最大化は、予算内で広告のクリック数が最大となるように入札単価を自動で調整してくれる機能です。
そのため、

  • 広告のクリック数を増やしたい
  • サイトの訪問者数を増やしたい
  • データを増やしたい

ときに便利です。
クリック数の最大化を利用するメリットとしては、

  • サイト流入を増やせる
  • 上限クリックを設定できる
  • データを集めやすい
  • 工数を減らすことができる

などが挙げられます。

逆にデメリットは学習期間がかかることと、キャンペーン単位での設定になることです。
またあくまでクリック数を最大化する機能なので、コンバージョンを高める機能ではありません。

そのため広告運用を始めたばかりのアカウントが、コンバージョンへつなげるための足掛かりとして利用するのもオススメです。
クリック数の最大化でユーザーを集め、コンバージョン数の最大化で売上やお問い合わせを増やすという流れもケースとしてあるでしょう。

他にも広告運用で分析・改善を行うためにクリック数の最大化を利用するのもオススメです。
手っ取り早くクリック率のデータが集まるため、PDCAを回しやすくなるでしょう。

もし、

「これから広告運用を始めたいけど、まずは自社ブランドについて知ってもらいたい」
「サイトの流入者数を増やしたい」

という方は、クリック数の最大化を検討してみましょう!