Google広告のマッチタイプとは?目的別の選び方や設定方法を解説
2025/01/14 WEB広告「Google広告のマッチタイプの違いについて知りたい」とお悩みの人もいるでしょう。
Google広告のマッチタイプとは、広告の表示範囲を調整できる設定のことです。目的別に3種類を使い分けることで、効果的な運用が可能です。
この記事では、Google広告のマッチタイプの設定方法や選び方を解説します。広告パフォーマンスを上げるための参考にしてみてください。
目次
Google広告のマッチタイプとは
Google広告における「マッチタイプ」とは、広告の表示範囲を調整できるキーワード設定のことです。
ユーザーが検索するキーワードと広告主が指定するキーワードがどのように一致した場合に広告を表示するかを指定できます。適切なマッチタイプを選択することで、不要なクリックを減らし、成果を最大化できる特徴があります。
Google広告のマッチタイプの種類
Google広告のマッチタイプには3つの種類があります。
- インテントマッチ(旧部分一致)
- フレーズ一致
- 完全一致
インテントマッチは部分一致のことです。2024年7月に名称が変更されています。
以下で、それぞれの種類について解説します。
インテントマッチ(旧部分一致)
インテントマッチは、ユーザーの検索意図に基づいて広告を表示する最も柔軟なマッチタイプです。
インテントマッチの特徴は以下のとおりです。
- Googleで推奨しているマッチタイプ
- 最も広範囲に幅広く広告が表示される
この設定では、キーワードの完全一致だけでなく、類似した意味を持つ検索語句にも広告が表示されます。
たとえば、指定したキーワードが「靴を購入する」なら、「靴を買いたい」や「靴の購入場所」などもターゲットになります。
また、インテントマッチでは、ユーザーの検索意図を汲む以下の情報も考慮される場合があります。
- ユーザーの最近の検索行動
- ランディング ページのコンテンツ
- 広告グループ内の他のキーワード
フレーズ一致
フレーズ一致では、キーワードが検索語句内に含まれていれば広告が表示されます。
フレーズ一致を選択することで、コンバージョンの獲得を目指しつつもリーチの拡大につなげられるでしょう。
フレーズ一致の特徴は以下のとおりです。
- 完全一致より多くのユーザーに広告を届けられる
- インテントマッチよりは配信範囲が限られる
なお、文言に差があっても、同じ意味に解釈できる場合は一致と見なされます。語順とキーワード外の語句は広告の表示に影響しません。
フレーズ一致の場合、語順が考慮されるのは、語順によってキーワードの意味が変わる場合のみです。
たとえば、「ランニングシューズ」を設定すると「安いランニングシューズ」や「ランニングシューズ 東京」のほか、「シューズ ランニング用」は広告の表示対象となります。
完全一致
完全一致は、指定したキーワードとユーザーの検索語句が完全に一致した場合にのみ広告が表示されます。わずかなスペル修正や類似検索語句も対象ですが、範囲は他のマッチタイプより狭いです。
完全一致の特徴配下のとおりです。
- 流入数は少なくなる傾向がある
- 不要なクリックを減らすことができる
たとえば、「ランニングシューズ」を設定した場合、「ランニングシューズ」または「ランニングシューズズ」といった誤字修正程度の一致が対象になります。
目的別Google広告マッチタイプの選び方4つ
ここからは、目的別にGoogle広告マッチタイプの選び方を解説します。どのマッチタイプを選んだらよいのか迷っている人は、参考にしてみてください。
1.コンバージョン数を増加させたい場合
コンバージョン数を増加させたい場合、フレーズ一致とインテントマッチを組み合わせて活用するのがおすすめです。
フレーズ一致は、検索語句がキーワードを含む場合に広告を表示するため、一定の関連性を保ちながらターゲット範囲を広げられます。
一方、インテントマッチはより多くの検索語句にマッチし、潜在的なコンバージョンを最大化するのに役立ちます。
ただし、インテントマッチの使用時は検索語句レポートを活用し、不要なトラフィックを防ぐための除外キーワード設定が必要です。この戦略で効率的にコンバージョンを増やすことができるでしょう。
2.コンバージョン単価を抑制させたい場合
コンバージョン単価を抑えたい場合、Google広告のマッチタイプは完全一致を優先的に活用しましょう。
完全一致は、検索語句がキーワードと厳密に一致した場合にのみ広告が表示されるため、無駄なクリックを防ぎ、予算を効率的に使用できます。
さらに、フレーズ一致を補助的に使用することで、関連性の高い検索語句を広げつつ、ターゲティングの精度を維持できます。
インテントマッチは関連性の低いトラフィックを招く可能性があるため、使う場合はカスタムの除外キーワード設定で制御することが重要です。
3.新たなキーワードを発見したい場合
潜在的なキーワードを発見するには、インテントマッチやフレーズ一致が有効です。
インテントマッチは、検索語句がキーワードと関連性のある広範なバリエーションにマッチするため、新しい需要や意外な関連語句を見つけるのに役立つでしょう。
ただし、無関係な検索語句にもマッチする可能性があるため、定期的に検索語句レポートを確認し、除外キーワードを設定して無駄なトラフィックを制御する必要があります。
この方法により、潜在的なキーワードを効率的に発掘し、広告効果を高めることができるでしょう。
4.検察ボリュームが少なくても広く広告表示させたい場合
検索ボリュームが少ない場合でも広く広告を表示させたい場合、インテントマッチが有効です。
インテントマッチは、検索語句と関連する広範囲のバリエーションにマッチするため、ターゲットの絞り込みを最小限に抑えながら、広告の露出機会を増やすことができます。
マッチタイプの選び方に関しては、商材やサービスによっても異なります。あくまで一つの例として参考にしてみてください。
Google広告マッチタイプの設定方法
Googleマッチタイプの設定方法を解説します。これから広告運用を始める人は確認しておきましょう。
マッチタイプの記号
Google広告では、管理画面でマッチタイプを設定するときに、記号を入力する必要があります。
- 完全一致: [キーワード]
- フレーズ一致: “キーワード”
- インテントマッチ: そのまま入力
記号は半角で入力しましょう。キーワードの左右に入力する必要があるため注意してください。
管理画面
Google広告の管理画面では、キャンペーンや広告グループ内でキーワードを編集する際に、マッチタイプを選択可能です。
手順は以下のとおりです。
- キーワードを追加したい広告グループをクリックする
- 検索キーワードをクリックする
- キーワードを入力する
- キーワードの左右にマッチタイプに対応した記号を入れる
- 保存する
キーワードごとに適切な設定を行い、パフォーマンスのモニタリングを忘れないようにしましょう。
エディター
Google広告エディターを使用すると、複数のキーワードを一括管理できます。特に、大規模なキャンペーンを運用する場合に便利です。
手順は以下のとおりです。
- キーワードを追加したい広告グループを選ぶ
- 左下のキーワードを選ぶ
- 上段の+キーワードを追加のボタンを選ぶ
- キーワードを入力する
- 「マッチタイプ」をクリックしてマッチタイプを設定する
- 送信する
エディターから設定する場合は、記号を入力する必要はありません。
Google広告マッチタイプが複数存在するときの優先度
マッチするキーワードが複数あった場合は、選択したマッチタイプによって優先度が変化します。以下のパターンでは優先度がどうなるのか解説します。
- 検索語句と同一のキーワードのとき
- スペル修正された検索語句のとき
- 検索語句と同一のキーワードがないとき
検索語句と同一のキーワードのとき
検索語句と完全に一致するキーワードがあれば、そのキーワードのマッチタイプが最優先されます。
完全一致キーワードがない場合は、フレーズ一致キーワードとインテントマッチキーワードの中からより検索語句に近いキーワードが表示されます。
同じキーワードでフレーズ一致とインテントマッチがアカウント上に登録されている場合は、入札価格と品質スコアの組み合わせである広告ランクがより高い方が優先されます。
スペル修正された検索語句のとき
Google広告では、検索語句がスペル修正される場合、複数のマッチタイプが一致するとしても、最も関連性の高いキーワードが優先されます。
たとえば、ユーザーが「レストラン」を「レスタラン」と入力した場合、Googleはスペル修正を適用し、「レストラン」という検索語句に基づいて一致を判定します。
この際、完全一致やフレーズ一致がインテントマッチよりも優先されます。ただし、広告ランクや品質スコアも影響を与えるため、関連性の高いキーワードの設定が重要です。
検索語句と同一のキーワードがないとき
Google広告では、検索語句と完全に一致するキーワードが存在しない場合、広告ランクが高いキーワードが優先されることが多いようです。広告ランクは、入札額、広告の品質スコア、検索語句との関連性などを基に決定されます。
たとえば、インテントマッチとフレーズ一致の両方が一致する場合でも、より関連性が高く広告ランクが優れている方が表示されます。
まとめ
Google広告のマッチタイプは、広告の成功を左右する重要な要素です。
それぞれの特徴や活用方法を理解し、キャンペーンの目的に合った設定を行いましょう。目的に応じて最適なマッチタイプを選ぶことで、パフォーマンスの向上とコスト削減を同時に実現できます。
マッチタイプをよく理解して、運用していきましょう。