YDA(旧 YDN) サーチターゲティングとは?メリット・デメリットから効果的な使用方法まで解説!

2025/05/12 WEB広告

※ サーチキーワードターゲティングは2025年7月に提供終了になり、オーディエンスリストターゲティングの「高度なセグメント」へ移行となる予定です。

YDN(Yahoo!ディスプレイ広告)で広告運用をしている方ならぜひ知っておきたい「サーチターゲティング」機能。

効果的に活用することで広告コストを削減でき、新規・リピーターの集客を効率的に行うことが可能です。
ユーザーの「検索履歴」をもとに広告配信されるため、商材とマッチしていればコンバージョンを高めることにもつながります。

そこでこの記事ではYDNのサーチターゲティングの仕組みからメリット・デメリットを解説します。
記事後半からはYDNサーチターゲティングの設定方法・効果的な使用方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください!

YDA(旧 YDN) のサーチターゲティングとは?

YDNのサーチターゲティングとは、過去に特定のキーワードを検索したユーザーへ広告を配信する機能です。

たとえばユーザーのAさんが「ドッグフード オススメ トイプードル」と検索したとしましょう。
そこで広告主Bさんがサーチターゲティングを利用して「ドッグフード オススメ トイプードル」と設定したとします。

この場合ユーザーAさんの画面に、広告主Bさんの広告が表示されます。
このようにユーザーの「検索キーワード」を利用してターゲティングを行うのが、サーチターゲティング機能です。

部分一致キーワードでも広告が配信される

2016年3月にルール変更があり、部分的にキーワードが一致していれば広告配信されるようになりました。
たとえば広告主が「トイプードル おもちゃ」と設定したとしましょう。

この場合ユーザーが、

  • トイプードル おもちゃ
  • おもちゃ トイプードル
  • トイプードル おもちゃ オススメ

と検索した場合、いずれも広告配信される仕組みとなります。
また広告主が「トイプードル」と設定し、ユーザーが「トイプードル おもちゃ」と検索しても配信されます。

ただし広告主が「トイプードル おもちゃ」と設定し、ユーザーが「トイプードル」と単体で検索しても広告配信はされません。

YDA(旧 YDN) サーチターゲティングとGDNキーワードターゲティングの違い

Google広告であるGDNにはYDNのサーチターゲティングと同等の機能はありませんが、似たような機能で「キーワードターゲティング」があります。

サーチターゲティングでは指定したキーワードに関する「メディア」へ配信されます。
一方キーワードターゲティングの場合、指定したキーワードを検索した「ユーザー」に配信される機能です。

YDA(旧 YDN) サーチターゲティングとほかのターゲティングの違いは?

その他主要なターゲティングとして「サイトリターゲティング」「リスティング広告」もありますが、下記のとおり特徴はそれぞれ異なります。

ターゲティング種類 ターゲティング方法 配信先/形式
サーチターゲティング 検索履歴 ディスプレイ枠/テキスト・画像
サイトリターゲティング サイトの訪問履歴 ディスプレイ枠/テキスト・画像
リスティング 検索キーワード 検索結果ページ/テキスト

サーチターゲティングとサイトリターゲティングは似ているものの、アプローチできるユーザーの数に違いがあります。

サイトリターゲティングの場合は自社サイトへ訪問履歴があったユーザーに広告配信をするため、配信できるユーザーの上限が決まっています。
一方でサーチターゲティングは「検索履歴」を利用して広告配信をするため、ユーザー数を増やしていくことが可能です。

どちらが優れているというわけではなく、複合的に活用していくのも戦略の一つと言えるでしょう。

YDA(旧 YDN) サーチターゲティングのメリット・デメリット

ここからはYDNのサーチターゲティングのメリット・デメリットについて見ていきましょう。

YDA(旧 YDN) のサーチターゲティングのメリット

コンバージョン率が高まる

大きなメリットとして、コンバージョン率UPが期待できることです。

繰り返しになりますが、ユーザーの検索履歴から広告を配信する仕組みなので、より興味を持っているユーザーの元へ広告が届きやすくなります。

また、サーチターゲティングではキーワード単位で細かいターゲティングも可能です。
基本的にユーザーが自社商品・サイトページへ訪問するためには、自然検索やリスティング広告からになります。

しかしリスティング広告の場合、競合サイトの広告も配信されるためユーザーを取りこぼす可能性もあるでしょう。
そこでサーチターゲティングを利用することで、自社サイトへ訪問していないユーザーにアプローチすることが可能です。

結果的にリスティング広告で獲得できなかったユーザーの囲い込みができ、コンバージョン率UPが期待できるでしょう。

クリック単価を抑えることができる

サーチターゲティングはクリック単価が比較的低いのもメリットの一つです。
ディスプレイ枠に広告が配信されるため広告配信できる機会も多く、クリック単価が低くなりやすい傾向にあります。

デバイス横断ができる

サーチターゲティングでは、同じアカウントで登録しているデバイスに横断して広告が配信されます。
たとえばパソコンで検索したキーワード広告が、スマホやタブレットにも配信されるため、アプローチできる回数を増やすことが可能です。

新規見込みユーザーへアプローチできる

サーチターゲティングは「検索履歴」をトリガーとして広告を配信するため、新規見込み客はもちろんリピーターへのアプローチができます。

リターゲティングの場合、一度サイトを訪れたユーザーが対象となります。
新規・リピーター問わず広告配信できるという点では、サーチターゲティングの方が便利だと言えるでしょう。

キーワード単位でディスプレイ広告配信ができる

サーチターゲティングでは、検索広告と同じようにキーワード単位でディスプレイ配信が可能です。
検索広告+ディスプレイ面でも広告表示ができるため、コンバージョン率が高まる傾向にあります。

さらに検索広告でクリックされなかったユーザーにも広告が表示されるのもメリットと言えるでしょう。

YDA(旧 YDN) のサーチターゲティングのデメリット

緊急性の高い商材には向かない

YDNサーチターゲティングは、ユーザーが過去に検索したキーワードから広告を配信する機能です。
つまり緊急性の高い商材には向かないターゲティングとなります。

たとえばあるユーザーが結婚式に参加するためのスーツがなく、「スーツ レンタル」と調べたとします。
その後結婚式が終わった後に「スーツをレンタルしませんか?」という広告が流れても、ユーザーは興味を惹かれませんよね。

そのほかにも、

  • 家の鍵を無くして入れない
  • 水回りのトラブル
  • 家の中にゴキブリが出た

上記のような「今」解決したい緊急性の高い商材は、サーチターゲティングと相性が良くありません。

除外キーワードの設定はできない

サーチターゲティングでは「特定のキーワードの広告を配信しない」という除外キーワードを設定できません。
さらにサーチターゲティングは、基本的に「設定したキーワード」と「ユーザーのキーワード」が完全一致でなくても配信されてしまいます。

つまりターゲット層と異なるユーザーに広告が配信される可能性もあるということです。
対処法としては、「キーワードのPDCAを回す」ことが考えれます。

まずは検索数の多いキーワード(BIGキーワード)を設定し、効果の上がらないキーワードを止めて最適化を図る手法となります。

YDA(旧 YDN) サーチターゲティングの設定方法

ここからはYDNサーチターゲティングの設定方法について見ていきましょう。
最初に大まかな流れを説明すると、

  1. サーチキーワードを作成
  2. キャンペーンを作成
  3. 審査確認

の順番となります。
それではもう少し詳細にやり方を紹介します。

まずは管理画面へログインしていただき、その後の流れは下記のとおりです。

サーチキーワードを作成する手順

①管理画面右上のアイコン「ツール」を選択
②「共有ライブラリー」内にある「サーチキーワードリスト」を選択
③「+サーチキーワードリスト作成」を選択
④「サーチキーワードリスト名」はわかりやすい名前を入力
⑤こちらは任意ですが「サーチキーワードリストの説明」には後からわかるよう説明を入力
⑥検索履歴の有効期間・サーチキーワードの検索回数を入力
⑦最後に「作成」を押して完了です。

キャンペーンを作成

①管理画面から「+キャンペーン作成」を選択
②キャンペーンの目的を「コンバージョン」「アプリ訴求」「サイト誘導」「動画再生」「ブランド認知」から選択
③ページ下にある「サーチキーワードリストを指定して配信」を選択して完了

サーチキーワードリストは、一つの広告グループに最大10個のキーワードリストを指定することができます。
後は審査を待って完了です。

YDA(旧 YDN) のサーチターゲティングを効果的に使用する方法

有効期間の設定

サーチターゲティングではキーワードごとに、

  • 過去1日以内
  • 過去3日以内
  • 過去7日以内
  • 過去14日以内
  • 過去30日以内

から選択して有効期間を指定することができます。
つまりユーザーが特定のキーワードを検索してから、何日以内まで広告を配信するか決めることが可能です。

たとえば旅行関連のキーワードであれば、ユーザーはある程度検討する時間がかかると考えられます。
よほど思い切っていなければ、今日「台湾 旅行」と調べて明日出発するケースは少なくなると思います。

このようにユーザーが検索してからアクションを起こすまでの期間が長い商材であれば、「過去14日以内」「過去30日以内」にするのも戦略の一つです。

検索回数の指定をする

つまりユーザーが特定のキーワードを、何回検索したときに広告表示するかを決める機能です。
2〜3回以上検索しているユーザーは興味の度合いが高いと判断できるため、そのようなユーザーに絞って広告配信することで費用対効果UPも期待できます。

キーワード選定機能で自動的にキーワードを選定

サーチターゲティングでは、URLを入力してサーチキーワード候補を自動で選定することも可能です。
たとえば競合サイトやLPのURLを入力し、その中からキーワードを選ぶことができます。

ただしそこまで精度が高くないとも言われているので、参考までにチェックする程度が良いと思います。

他のターゲティングと組み合わせる

「地域」「配信する曜日・時間帯」「デバイス」「ユーザー属性」と組み合わせてサーチターゲティングを使用することで、さらに効果が発揮できる場合があります。

たとえば配信する曜日を土日に絞る方が、逆に費用対効果の上がる商材もあるでしょう。

ただし最初からいろいろと組み合わせすぎると、広告配信回数が減ってしまう可能性もあります。
さらにどの要因でコンバージョン数が増えた(もしくは減った)のかもわからなくなってしまいます。

そのため最初は間口を大きくし、徐々に他のターゲティングと組み合わせて最適化を図るやり方が良いでしょう。

まとめ

今回はユーザーの検索履歴から広告を配信するYDN「サーチターゲティング」について解説しました。
コンバージョン率UPはもちろん、効果的に利用できれば新規ユーザー獲得・クリック単価低減・デバイス横断可能などさまざまなメリットがあります。

さらにリスティング広告で獲得できなかったユーザーに、広告配信できるのも魅力の一つです。

一方で緊急性の低い商材には向かないこと、さらに選択できるキーワードは決まっており「除外キーワード」が設定できないデメリットもあります。

とは言っても「新規ユーザー」「リピーター」どちらも一気に広告配信できるため、全体的に見るとYDNの中でもオススメの機能と言えるでしょう。

検索期間・回数を指定し、他のターゲティングと組み合わせることで、さらなる効果も期待できます。
取り扱っている商材とサーチターゲティングの相性が良さそうであれば、ぜひ利用してみませんか?

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HARIKIRI編集部

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